先頭へ | 師の作品を学ぶへ | 主宰句へ | 黒姫抄へ | 博塵集 白塵集へ | 机塵集 清塵集へ
| 葡萄食ふ一語一語の如くにて | |||
| 草田男(銀河依然・昭和22作) | |||
| 倶に旅の紅き林檎ころがし合ひ | |||
| 幻 魚(幻魚・昭和28作) | |||
| (妻の実家の林檎園にて) | |||
| 実家に来て良く笑ふ妻林檎熟る | |||
| 紫 晃(遠汽笛・昭和43作) | |||
草田男師には「如く」の直喩句が少ないが、残されて句は深みを持つ。この句を宮脇白夜氏は「一語一語という懇ろな措辞が、葡萄の一粒一粒にロゴス(論理)の重みを与えてる」と評す。葡萄の一粒一粒を「神の言」と解釈すると、敬虔な祈りの光景にも思えてくる。幻魚師の句は、同じ秋の味覚を味わう時でも、人間への親愛感を忘れない。旅の宿で友人等と共に林檎と戯れる状景がほほえましく、師の無垢な笑い声が聞える。
「倶に」は「倶一会」にも通じる。紫晃師の句は、素直なけれん無い措辞から、夫婦愛がじわっと伝わる明快なる句である。奥様の独特の弾む笑い声が直ぐに浮かんだ。代表的な秋の果物、葡萄、林檎を句材に取り上げても、人の心を詠う句作精神が身に付いてる師の懐の深さを感じた。
(神田北童記)
先頭へ | 師の作品を学ぶへ | 主宰句へ | 黒姫抄へ | 博塵集 白塵集へ | 机塵集 清塵集へ
| 鼻欠けの野地蔵囲む今年竹 | 神田北童 | ||
| 緑陰の比翼を広げ誰待つや | 〃 | ||
| 酒杜りの蔵壁揺する青田風 | 〃 | ||
| 大蝦蟇の声に暗める潟の池 | 〃 | ||
| 梅雨茫々越の幻魚てふ五寸魚 | 〃 | ||
| 勅使門朽つるを宥む梅雨雫 | 〃 | ||
| 立葵真向かふ紅の居丈高 | 〃 | ||
| 青葉池あまた水輪の呼応せり | 〃 | ||
| はらからの墓石青嶺に見守らる | 〃 | ||
| 灯の入りて祭提灯たかぶり来 | 〃 | ||
| 彼方から祭笛の音一縷なる | 〃 |
先頭へ | 師の作品を学ぶへ | 主宰句へ | 黒姫抄へ | 博塵集 白塵集へ | 机塵集 清塵集へ
| 人生の沸点に居て星迎 | 菅原あや子 | ||
| 人形の涼しき眉目一語欲し | 井上ひさ子 | ||
| 青葉かげ石に刻みし譜の唱ふ | 川原澄子 | ||
| 凌霄花手繰れば空の崩れ落つ | 浅野竹廣 | ||
| 口開けて眠る金魚や遠太鼓 | 吉田春子 | ||
| 空洞の土偶の目力半夏生 | 古畑泰絵 | ||
| 笹百合の首刎ね猿の罷りけり | 黒森敦子 | ||
| ラケットの素振りに揺るる凌霄花 | 小林陽子 | ||
| 糠雨や大山蓮華艶めけり | 長瀬吉毅 | ||
| 河童忌やピクルス添ふる朝餉パン | 神田三布縷 | ||
| 浮かびては消ゆる一句や明易し | 青木増江 | ||
| 蛍待つ闇の一点まばたけり | 田中 和 | ||
| 蟻走る負けてならじと起ち上る | 吉田裕子 | ||
| 梅雨晴間ソプラノアルト声光る | 笹沢ワカ子 | ||
| 携帯を持たぬ気軽さ若葉風 | 奥原昭子 | ||
| 野地蔵の足に囁く小判草 | 工藤チトミ |
先頭へ | 師の作品を学ぶへ | 主宰句へ | 黒姫抄へ | 博塵集 白塵集へ | 机塵集 清塵集へ
| 人生の沸点に居て星迎 | 菅原あや子 | ||
| 人形の涼しき眉目一語欲し | 井上ひさ子 | ||
| 青葉かげ石に刻みし譜の唱ふ | 川原澄子 | ||
| 凌霄花手繰れば空の崩れ落つ | 浅野竹廣 | ||
| 口開けて眠る金魚や遠太鼓 | 吉田春子 | ||
| 蝉の声話しかけくる無言館 | 長峯寿子 | ||
| 空洞の土偶の目力半夏生 | 古畑泰絵 |
先頭へ | 師の作品を学ぶへ | 主宰句へ | 黒姫抄へ | 博塵集 白塵集へ | 机塵集 清塵集へ
| 笹百合の首刎ね猿の罷りけり | 黒森敦子 | ||
| 城壁を洗ひたてたる走り梅雨 | 高橋多美子 | ||
| 群舞して光の緞子蛍の夜 | 野口 久 | ||
| 峡のダム暗む岸辺や夏に入る | 大家惟男 | ||
| ラケットの素振りに揺るる凌霄花 | 小林陽子 | ||
| 糠雨や大山蓮華艶めけり | 長瀬吉毅 | ||
| 河童忌やピクルス添ふる朝餉パン | 神田三布縷 | ||
| 浮かびては消ゆる一句や明易し | 青木増江 | ||
| 蛍待つ闇の一点まばたけり | 田中 和 | ||
| 蟻走る負けてならじと起ち上る | 吉田裕子 | ||
| 梅雨晴間ソプラノアルト声光る | 笹沢ワカ子 | ||
| 携帯を持たぬ気軽さ若葉風 | 奥原昭子 | ||
| 野地蔵の足に囁く小判草 | 工藤チトミ |
