先頭へ | 師の作品を学ぶへ | 主宰句へ | 黒姫抄へ | 博塵集 白塵集へ | 机塵集 清塵集へ
| 浅間と小浅間振子飛びして岩燕 | |||
| 草田男(昭和五十三年作) | |||
| 燕並む子燕はすぐ直ぐに啼く | |||
| 幻 魚(昭和二十九年作) | |||
| 駅燕親し遥ろかへ旅恋ふる | |||
| 紫 晃(昭和四十七年作) | |||
草田男師の句は、晩年、別荘を持っていた軽井沢周辺での作、信州は草田男師にとり第二の故郷の如き存在と「草田男俳句365日」(宮脇白夜著)にあり、信州人が瞼に直ぐ浮かべられる風景である。岩燕の飛翔を振子飛びと描写し、初夏の明るい躍動感に充つる。
幻魚師の句は、軒燕の子育て風景であろう。子煩悩な師の気持が直載に表わされ、子燕の鳴く声が「すぐすぐ」のリフレインで間近に聞えて来る。紫晃師の句は、国鉄勤務時代の作で、燕と共に勤務された駅長時代が彷彿とする。遥ろかへの旅とは、燕、それとも師自身なのだろうか。旅愁も漂う句である。いずれの句も小さな命へそそぐ愛情に溢れてる。
(神田北童記)
先頭へ | 師の作品を学ぶへ | 主宰句へ | 黒姫抄へ | 博塵集 白塵集へ | 机塵集 清塵集へ
| 雲一朶はなさざる富士冴返る | 神田北童 | ||
| 裏富士へ木の芽潜めし峠越ゆ | 〃 | ||
| 寒明けや微塵も寄せぬ表富士 | 〃 | ||
| 隈取りに棚田の雪解はじまりぬ | 〃 | ||
| 蒼天へうごめく木の芽鳶の影 | 〃 | ||
| 鶏鳴のゆきわたりたる彼岸寺 | 〃 | ||
| 燭二つはっとう法堂へ春招きたる | 〃 | ||
| 文豪の碑へ紅梅の香を運ぶ | 〃 | ||
| 名僧の碑文字なだらか春浅し | 〃 | ||
| 蝋梅の移り香辿り禅堂へ | 〃 | ||
| 吾に何出来るや三・一一忌 | 〃 |
先頭へ | 師の作品を学ぶへ | 主宰句へ | 黒姫抄へ | 博塵集 白塵集へ | 机塵集 清塵集へ
| 梢みな風の触手に春の山 | 奥原 修 | ||
| 珊瑚礁の白き砂噛む宝貝 | 川原澄子 | ||
| 千代紙の淡きを選ぶ春の宵 | 吉田春子 | ||
| 工房の轆轤より生る蝶の昼 | 浅野竹廣 | ||
| 身の内に居据る戦後悴める | 森泉 透 | ||
| 波の詩聴きつつ若布乾きをり | 長田五月 | ||
| 被災児の泣きに来るとや春炬燵 | 野口 久 | ||
| 啓蟄の笠雲茜尽くしたる | 黒森敦子 | ||
| 斑雪問はず語りに父の事 | 小林陽子 | ||
| 湯浴み猿しばらく反りし四温晴 | 梅本香折 | ||
| 返り花ハイネひもとく友何処 | 小山まさ志 | ||
| 手作りの菱餅の紅染め足りし | 山瀬やす子 | ||
| 日差し濃し呟くやうに障子鳴る | 田中 和 | ||
| ビル風に向かひ一声寒鴉 | 堀川悦子 | ||
| クレヨンの引く眉優し紙の雛 | 奥原昭子 | ||
| こごみ採り雪解の水の山揺する | 櫻井半吉 |
先頭へ | 師の作品を学ぶへ | 主宰句へ | 黒姫抄へ | 博塵集 白塵集へ | 机塵集 清塵集へ
| 心ゆく許りに更けてお水取り | 中宮寺立夫 | ||
| 梢みな風の触手に春の山 | 奥原 修 | ||
| 臘梅に花ぬすびとの思ひふと | 井上ひさ子 | ||
| 珊瑚礁の白き砂噛む宝貝 | 川原澄子 | ||
| 千代紙の淡きを選ぶ春の宵 | 吉田春子 | ||
| 工房の轆轤より生る蝶の昼 | 浅野竹廣 | ||
| 身の内に居据る戦後悴める | 森泉 透 | ||
| ばら色が紫雲となりて冴返る | 増田 正 | ||
| 波の詩聴きつつ若布乾きをり | 長田五月 | ||
| 明日からは一日一句ぞ春の雷 | 古畑泰絵 |
先頭へ | 師の作品を学ぶへ | 主宰句へ | 黒姫抄へ | 博塵集 白塵集へ | 机塵集 清塵集へ
| 被災児の泣きに来るとや春炬燵 | 野口 久 | ||
| 啓蟄の笠雲茜尽くしたる | 黒森敦子 | ||
| 斑雪問はず語りに父の事 | 小林陽子 | ||
| 落石を岨(そば)に抱えて雪残る | 大家惟男 | ||
| 湯浴み猿しばらく反りし四温晴 | 梅本香折 | ||
| 齢の数手窪に溢る年の豆 | 長瀬吉毅 | ||
| 天鵞絨の帳に包む春の闇 | 神田三布縷 | ||
| 習吟や大寒の気を下つ腹 | 牛山徳冶郎 | ||
| 返り花ハイネひもとく友何処 | 小山まさ志 | ||
| 春寒と書き出す返書遅々として | 西島美恵子 | ||
| 手作りの菱餅の紅染め足りし | 山瀬やす子 | ||
| 日差し濃し呟くやうに障子鳴る | 田中 和 | ||
| ビル風に向かひ一声寒鴉 | 堀川悦子 | ||
| クレヨンの引く眉優し紙の雛 | 奥原昭子 | ||
| こごみ採り雪解の水の山揺する | 櫻井半吉 |
