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| 妻二タ夜(ふたよ)あらず二タ夜(ふたよ)の天の川 | |||
| 草田男(句集「火の鳥」昭和十二年作) | |||
| 銀漢夜々破屋の主権堂つ児 | |||
| 幻 魚(「黒姫一三六号」昭和三十八年作) | |||
| 沈々と霊峰目線に銀河の尾 | |||
| 紫 晃(「黒姫二五○号」昭和六十三年作) | |||
七夕伝説で知られる天の川を、三人の師はどの様な思いで見上げたかを、私なりに連想した。草田男師の句は、どの歳時記にも掲出されてる余りにも有名な句。改めて、解説は不要と思うが、宮脇白夜氏「妻恋いの句であり、そこには濃密な人間同士の心の交流がある。」山本健吉氏「天の川は妻のアリバイであり、彼の不安定感のシンボル」の評に共感。結婚初期の妻への想いを、宇宙の神聖なる恒星群に重ねた発想に、敬服するのみである。
幻魚師の句については、幻魚追悼号に紫晃師が「権堂の奇人」として寄せた一文が物語る。長野市権堂町の只中に居を構え、天衣無縫・直情径行でありながら、涙脆く神経細やかで人情に篤い人柄を彷彿とさせる句。酒盃を傾けつつ銀漢を仰ぐ姿が浮かぶ。私の思い出は、幻魚愛弟子の木鉢郎氏が、繁華街には不釣合いな破屋の厠を修繕していたこと。
紫晃師の句は、二五○号に掲載した特別作品「六根清浄」二十八句中の一句。この時、師は御嶽登頂を果たし、満天の星を被り小屋泊された。その時の感動の一句。「沈々」の措辞が御嶽爆発後の現在、現実感を持ち迫り来る。
(北童記)
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| 句友集ふ朝の紫陽花藍溢れ | 神田北童 | ||
| 目鼻立つ石地蔵撫づ植田風 | 〃 | ||
| 夏きざす淀みの深き上の沢 | 〃 | ||
| 若葉光落書ざわめく薬師堂 | 〃 | ||
| 先人の落書に見入る堂薄暑 | 〃 | ||
| 若葉風水琴窟の音育つ | 〃 | ||
| 峪蔽ふ若葉の称ふ薬師堂 | 〃 | ||
| 寺僧説く檜材の謂れ薄暑光 | 〃 | ||
| 仏縁に一歩近づく首夏の堂 | 〃 | ||
| 緑風に千体地蔵ひそひそと | 〃 | ||
| 句座果てて涼万感の峡の駅 | 〃 | ||
| 岳へ向く一蓮塔の影涼し | 〃 |
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| 朝凪や水平線に巨船置く | 菅原あや子 | ||
| 灯台の光芒青し走り梅雨 | 浅野竹廣 | ||
| 回向柱の墨痕に染む首夏の雨 | 長田五月 | ||
| 明易の気はみづみづし深く吸ふ | 野口 久 | ||
| 炎昼の舗道せかせか黒毛虫 | 青木増江 | ||
| 捩り花少女のやうな色が好き | 半坂峰子 | ||
| 水琴窟心音めきて音涼し | 堀川悦子 | ||
| 夏祭想ひを馳せるイヤリング | 奥原昭子 | ||
| 梅雨冷えや轆轤刃造り鍛冶の音 | 奥谷茂由 | ||
| 白き葉を揺らしまたたび誰誘ふ | 櫻井半吉 | ||
| 葬列の雨に明るき合歓の花 | 徳久芳拙 | ||
| 道問へば訛やさしき日の盛り | 長崎蕗 | ||
| 年少の児ら打つ太鼓園の秋 | 塩野入靖夫 | ||
| 浴衣着る若き力士に町沸けり | 長岡春美 | ||
| 荒々し神輿まくりに沸きに沸く | 古谷みつ子 | ||
| 夏芝居キンカン塗りて演じをり | 伊藤智之 |
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| 朝凪や水平線に巨船置く | 菅原あや子 | ||
| 灯台の光芒青し走り梅雨 | 浅野竹廣 | ||
| 青葡萄一粒ごとに日のひかり | 村田 守 | ||
| 回向柱の墨痕に染む首夏の雨 | 長田五月 |
先頭へ | 師の作品を学ぶへ | 主宰句へ | 黒姫抄へ | 博塵集 白塵集へ | 机塵集 清塵集へ
| 明易の気はみづみづし深く吸ふ | 野口 久 | ||
| 炎昼の舗道せかせか黒毛虫 | 青木増江 | ||
| 花石榴子らきそひける遊び歌 | 神田三布縷 | ||
| 緑陰を吹き抜ける風狛の口 | 上坂とし子 | ||
| 捩り花少女のやうな色が好き | 半坂峰子 | ||
| 緑陰の手作り椅子にほつとせり | 岩原和子 | ||
| 水琴窟心音めきて音涼し | 堀川悦子 | ||
| 夏祭想ひを馳せるイヤリング | 奥原昭子 | ||
| 梅雨冷えや轆轤刃造り鍛冶の音 | 奥谷茂由 | ||
| 白き葉を揺らしまたたび誰誘ふ | 櫻井半吉 | ||
| 葬列の雨に明るき合歓の花 | 徳久芳拙 | ||
| 道問へば訛やさしき日の盛り | 長崎 蕗 | ||
| 年少の児ら打つ太鼓園の秋 | 塩野入靖夫 | ||
| 浴衣着る若き力士に町沸けり | 長岡春美 | ||
| 荒々し神輿まくりに沸きに沸く | 古谷みつ子 | ||
| 夏芝居キンカン塗りて演じをり | 伊藤智之 |
