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| わが背丈以上は空や初雲雀 | |||
| 草田男(句集「来し方行方」昭和二十二年作) | |||
| 遅々と春梢たつ鳥風の鳥 | |||
| 幻 魚(黒姫百八十七号 昭和五十三年作) | |||
| 春の鵜の碧き円ら目川を恋ふ | |||
| 紫 晃(句集「青山椒」昭和六十二年作) | |||
草田男句は自句自解を参考にすると「大地に立っているだけ、頭上で鳴きだすと、背丈から上は全部雲雀の空。すると自分は地を離れないのだが、自分の心は空の中にいるような気持になった。・・自分が釘付けになったままで、雲雀という存在に化しているような喜び」と鑑賞できる。「句材が人間の内面を触発する存在となる様な句作りが大切である」と師は示唆されているが、その真髄を示した一句であると思った。
幻魚句は、黒姫一八七号の巻頭十五句の中の一つで、題名「遅々と春」。(師は此の句を作る一年半前に奥様を亡くし一人住まい。そして一年半の独り居をして急逝された)この連作句は師の最晩年の生活そのものであり、「遅々と春」とは、当時の幻魚師の形であり影でもあると気付いた。此の句に並ぶ*春遅々と一事も成らず為さず「運」*の句がそれを物語っている。表記の句の「梢たつ鳥風の鳥」とは、鳥を「己の心」と考えて、その心が己をはなれていく場合と、世相の風に心が奪われている場合とあり、それが一人居の心の在処であるとして詠んだと解釈した。
紫晃句は分かりやすい写生句で春の長良川を訪れた時の作。「岐阜長良川鵜飼観光」が行われる時期は五月〜十月中旬なので、春の鵜はまだ小屋で飼育されている状態かもしれない。鵜達の碧い円ら目を見て師は「川を恋ふている」という鵜の慕情に共鳴感をいだいたのである。「円ら目」に触発された憐憫かもしれない。そこで、芭蕉の次の一句「おもしろうて やがてかなしき 鵜舟かな」が浮んできた。
(北童記)
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| 近寄れば眼動かす浮寝鴨 | 神田北童 | ||
| 空耳に足音を聞き枯野ゆく | 〃 | ||
| 望郷の味噛みしむる煮大根 | 〃 | ||
| 十二月光陰を知る雲の脚 | 〃 | ||
| 新たなる邂逅を告ぐ除夜の鐘 | 〃 | ||
| なすままに齢重ねし去年今年 | 〃 | ||
| 初日の出耳底に湧く越天楽 | 〃 | ||
| 雲払ひ弧の大いなる初日影 | 〃 | ||
| 新春の言の葉探す師の句集 | 〃 | ||
| あら玉や愚鈍の一歩踏み出す | 〃 | ||
| 人日や齢の軌跡辿り初む | 〃 | ||
| 初薬師有縁無縁の人の波 | 〃 | ||
| 厳寒や自然法爾の川の音 | 〃 |
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| 一番水天より地より授かりぬ | 三浦真佐子 | ||
| あかときの無音界なる初山河 | 浅野竹廣 | ||
| 松の枝を灯して昇る初日の出 | 古坂 房 | ||
| 人日や写仏も墨に身の締まる | 長田五月 | ||
| 何時に無く拍手雄々し初詣 | 脇田 警 | ||
| 天と地と海と開き初む初明り | 新島俊哉 | ||
| 初刷りの先ずは重さを味はひぬ | 小林陽子 | ||
| 習はしに感謝し啜る七日粥 | 岩原和子 | ||
| 注連縄の絆美し夫婦岩 | 小山まさ志 | ||
| お年玉きよとんと握るあどけなさ | 吉村郁子 | ||
| 雲割れて薄日拝む初御空 | 長崎 蕗 | ||
| 爆ぜるたび子等の声和す三九郎 | 茅野裕彦 | ||
| 地の呼吸微かに吐けり初浅間 | 櫻井半吉 | ||
| 人生に戻りも欲しき絵双六 | 佐藤澄子 | ||
| 雑踏にビートルズ聴く十二月 | 佐藤富子 | ||
| あら玉の夜明けの風を深く吸ふ | 松下米子 | ||
| 幼子のわめきて甘え笑初 | 西 絹代 | ||
| 巫女達の髪に飾りし実千両 | 小林 亨 |
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| 一番水天より地より授かりぬ | 三浦真佐子 | ||
| あかときの無音界なる初山河 | 浅野竹廣 | ||
| 松の枝を灯して昇る初日の出 | 古坂 房 | ||
| 人日や写仏も墨に身の締まる | 長田五月 | ||
| 何時に無く拍手雄々し初詣 | 脇田 警 | ||
| 天と地と海と開き初む初明り | 新島俊哉 |
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| 初刷りの先ずは重さを味はひぬ | 小林陽子 | ||
| 習はしに感謝し啜る七日粥 | 岩原和子 | ||
| 注連縄の絆美し夫婦岩 | 小山まさ志 | ||
| お年玉きよとんと握るあどけなさ | 吉村郁子 | ||
| 雲割れて薄日拝む初御空 | 長崎 蕗 | ||
| 爆ぜるたび子等の声和す三九郎 | 茅野裕彦 | ||
| 地の呼吸微かに吐けり初浅間 | 櫻井半吉 | ||
| 人生に戻りも欲しき絵双六 | 佐藤澄子 | ||
| 雑踏にビートルズ聴く十二月 | 佐藤富子 | ||
| あら玉の夜明けの風を深く吸ふ | 松下米子 | ||
| 幼子のわめきて甘え笑初 | 西 絹代 | ||
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